藺草

 藺草は、湿地に自省する多年生植物です。自生の藺草を畳表などの製品に適したように長い年月をかけて品種改良をしたものを栽培しています。

[ 花ござなどの藺製品 ]
     藺草を原料としたものとして最も多く生産されているのが畳表です。平成8年度産の生産量は約3000万枚が見込まれています。畳表のほかに上敷の生地として使われる諸目(もろめ)、染色した藺草を使用した花ござ(織込花莚)、掛川織、センターラグなどの織物が生産されています。藺草織物は、蒸し暑い日本の夏に欠かせない敷物で「ござ」と呼ばれて好まれています。このほかに座布団、クッション、枕、マットやテーブルセンター、コスター、ぞうりなど民芸小物も生産されています。
     藺草の縄で織り上げた「いぐさマット」もあります。フローリングに敷くと粗野な感じがあり、独特の雰囲気を醸し出します。廊下敷などにも使えます。
     七島藺は西暦1662年頃、琉球及び薩南地方から伝来した藺草の一種で、広く生産されている藺草(丸藺)に比較して強靭で耐久性に優れています。七島藺を原料とした青表は火気に強く、畳表の2倍以上の耐焦性があります。国内では大分県で生産されています。

[ 藺草を食材に ]
     藺草は利尿作用がある漢方薬として知られています。これを生かし、無農薬で栽培した藺草を粉末にしてお茶として飲んだり、料理やお菓子、アイスクリーム、麺類などの食品に入れたりして使われるようになっています。

ホームページ